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特集

発達が気になる子が輝く柔道の指導法ワークショップ

NPO法人judo3.0は、2018年から、地域の有志や柔道協会様からご依頼をいただき、発達が気になる子に対する柔道の指導法についてのワークショップを開催しています。

目次
  • ワークショップの目的
  • ワークショップの内容
  • ワークショップの講師
  • ワークショップの開催実績
  • ワークショップのムービー
  • お問い合わせ・ワークショップの依頼
  • ワークショップ参加者のご感想

ワークショップの目的

文部科学省の調査によると、全国の小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、6.5 パーセントが発達障害の可能性があるといわれており、発達障害は大きな社会課題となっています。

他方、最近の様々な研究は、運動が子供の発達に有益であることを示しており、発達障害の可能性のある子供たちが運動にアクセスできる環境づくりは急務であると思われます。

しかし、本団体が見聞きした範囲によると、

  • 指導者はどのように指導したらいいか分からず困っている。相談できる相手がいないうえ、ノウハウを学ぶ機会が用意されていない。
  • せっかく子供がクラブに入会しても、練習についていくことができなかったり、周囲の人々の理解が不足しているなどの事情で辞めてしまう。
  • 子どもが入会を希望しても、保護者が周りに迷惑をかけることを懸念して参加させない。

などの事情が見受けられ、発達障害のある可能性のある子供たちの柔道環境、スポーツ環境は整っていません。そこで、NPO法人judo3.0は、専門家の協力を得て、発達障害の可能性のある子どもの柔道やスポーツの指導法についてのノウハウを整理開発して、柔道やスポーツの指導者、保護者などに向けたワークショップを始めました。

ワークショップの内容

発達障害の基礎知識、運動の効果、生徒との関わり方、運動プログラムの作り方などを学びます。講義のほか、参加者同士の話し合い、実際の運動プログラムの体験、寸劇などを取り入れながら、双方向のコミュニケーションを大切にしているワークショップです。指導法の詳細は書籍「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法」にまとめていますので、以下その目次を掲載します。

第1 章 発達障害に運動で挑む理由
1-1 発達障害の種類と診断
1-2 指導者ができる三つのこと
1-3 指導者とは「栄養」と「薬」を届ける人!?
1-4 現場からみた柔道とスポーツの可能性
第2 章 子供との関わり方
2-1 指導の工夫の仕方- 応用行動分析-
2-2 指導者が直面する4つの問題行動
第3 章 運動プログラムの作り方
3-1 運動プログラムを作る視点
3-2 体幹の動きを改善する
3-3 バランス能力を育む
3-4 体幹とバランスQ & A
3-5 複雑な動きができないときは単純な動きを
3-6 運動遊びの活用
第4 章 コミュニティの進化を促す
4-1 コミュニティの課題を改善する四つの行動
4-2 少年柔道クラブ「ゆにじゅ~」の運営
4-3 福祉施設「みらいキッズ塾」の運営
4-4 コミュニティの可能性が見える二つの視点

ワークショップの講師

西村健一
島根県立大学准教授。専門は特別支援教育学。公認心理師。臨床発達心理師スーパーアドバイザー。発達障害の研究者で、認知や行動に関する論文を多数発表している。著書に「子どもが変わる! ホワイトボード活用術( 見る・聞く・書く・話す・参加するために)」読書工房(2017/11/30)(共著)などがある。少年柔道クラブ及びスペシャルオリンピックス日本柔道プログラムの指導者。

長野敏秀
ユニバーサル柔道アカデミー代表。四国中央市役所発達支援課( 子ども若者発達支援センター) 勤務。一般財団法人愛媛県柔道協会理事。発達障害コミュニケーション中級指導員。心理学NLP プラクティショナー。2015 年9月、愛媛県四国中央市にて、発達障害のある子もない子も共に柔道ができる環境を目指して、少年柔道クラブ「ユニバーサル柔道アカデミー」を設立。

浦井重信
一般社団法人児童基礎体力育成協会代表理事。プロスポーツトレーナー協会公認メディカルトレーナー。柔道整復師。整体師。大阪府堺市にて、文武両道の放課後等デイサービス「みらいキッズ塾」を運営し、発達障害のある子供に対して柔道を中心とした運動プログラムと学習支援を行っている。少年柔道クラブの指導者。

酒井重義
特定非営利活動法人judo3.0 代表理事。宮城県女川町在住。東北大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士課程前期修了、都内で弁護士として活動後、社会をよりよくするポイントは「運動」と「つながり」を軸にした教育や福祉の再構築にあるとの認識に至り、福祉系ベンチャー企業での勤務、発達障害のある子供たちに運動療育を提供する福祉施設の運営などを経て、2015 年1月、judo3.0 の活動を開始。少年柔道クラブの指導者。

上記の4名のほか、各地に講師をしてくださる先生がいます。

ワークショップの開催実績

ワークショップはこれまで以下のとおり開催しています。ワークショップの開催地域及び未開催地域の一覧はこちらをご覧ください。

2018年5月7日 兵庫県神戸市
2019年6月16日 新潟県新潟市 / 後援:新潟柔道少年団
2019年7月20日 石川県金沢市 / 共催:石川県柔道連盟
2019年11月16日 広島県東広島市 / 共催:広島大学スポーツ科学センター
2019年11月17日 兵庫県丹波篠山市 / 協力:cafe & judo studio “TOUYA”
2019年11月24日 東京都 東京学芸大学道場 / 協力:埼玉県女子柔道振興委員会・静岡県普及委員会
2019年12月14日 愛媛県四国中央市 / 協力:ユニバーサル柔道アカデミー
2020年1月26日 鹿児島県鹿屋市 /協力:放課後等デイサービス笑光
2020年2月16日 北海道当麻町 / 共催:NPO法人とうまスポーツクラブ
2020年2月23日 三重県鈴鹿市 /協力:河芸柔道クラブ

(※コロナ禍のためワークショップは休止)

2022年11月27日 栃木県栃木市/主催:咲柔館
2023年3月18日 北海道恵庭市/協力:尚志館當摩道場
2023年3月19日 北海道釧路市/主催:釧路柔道連盟
2023年3月21日 長崎県諫早市/協力:楽遊諫早クラブ
2023年3月26日 神奈川県横浜市
2023年3月26日 大阪県堺市/協力:文武両道の放課後等デイサービスみらいキッズ塾
2023年9月23日 愛媛県松山市 主催:愛媛県柔道協会 協力:NPO法人judo3.0
2023年10月22日 岐阜県関市 主催:中濃地区柔道協会 協力:judo3.0
2024年5月19日 岡山学芸館スクールガーデン柔道場 主催:judo3.0 協力:岡山学芸館高校柔道部

ワークショップのムービー

お問い合わせ・ワークショップの依頼

NPO法人judo3.0事務局( info@judo3.org)までご連絡ください。

ワークショップ参加者のご感想

北海道

  • 私どもと共通する考え方で、これだけの活動を展開されていることに、心底感動しました。理論編も実践編もすべて勉強になりました(50代~、柔道指導者)
  • 長い時間、ありがとうございました。どのスポーツ少年団にも発達が気になる子がいると思います。明日からの活動に活かしていきたいです(30~40代、柔道指導者)

関東

  • 全ての先生の講義が、実践が本当に魅力的で、今後の指導もがんばろうという気持ちになれました。ありがとうございました(30~40代)
  • 発達障害についてまだまだ認知されないことが多いので、絶対に広げていくべき内容だと思います(30~40代、保護者)

北陸

  • 今までやりたくてもやめてしまった生徒もいました。広く柔道したい人が頑張れる、楽しめる道場が必要と感じました。この手法は発達障害でなくても有効な指導と感じました(40代、柔道指導者)
  • さっそく帰って試します!DCDかな?と思う子がいたので、接し方や声のかけ方、今日学んだことで、少し気持ちが楽になりました。こういう機会がないとなかなかないので、試せることが知れて、よかったです(20代、柔道指導者)
  •  保護者としてこのような知識をもった指導者が増えることはとてもうれしいことです。注意ばかりされる子が褒められ、自信をつけられる場があることはとても望ましいです(50代~、社会人)
  •  勝つための柔道ではない柔道もあると理解できた(10~20代、学生)

中部

  • トラブルを起こす子は困っている子、困っている子の力になりたいです、方法を知ることができてうれしいです(30~40代、柔道指導者)
  • 多くの方が同じような悩みがあると感じた。本当に素敵な活動だと思います。共感できることばかりでした。

近畿

  • 実際に身体を動かすことで、子どもの立場になって考える、楽しむことができたことは今後の指導に役立ちます。ありがとうございました(30~40代、柔道指導者)
  • 発達が気になる子への指導の工夫、ポイントも学べたが、何より柔道に誠実に向かい合う仲間がたくさんいることに勇気づけられた(50代~、)

中国

  • 勝つことを目的とするのではなく、楽しむことを目的とする柔道もいいと思った。自分は初めてこのようなことを知った。もっと多くの人に知ってもらえるように広めていくとよいと思った(10~20代、学生)
  • 非常にためになりました。子どもにとって、あそびの中で学ぶことが柔道場の中においても実践できることを学び、活かしていきたいと思いました(30~40代、柔道指導者)

四国

  • もっと自由でいいんだ!と少し楽になり、柔道の可能性を感じました(30~40代、柔道指導者)
  • 柔道する目的がいろいろなものがあってよい、ということを強く思った。社会の価値観が多様化している中、指導者はいろいろな子どもに接しなければならならい。その時の心の持ち方が大切だ(50代~、柔道指導者)

九州

  • 一日の時間、10時から17時までのスピードがすごく早く感じた。新鮮な情報、貴重な体験ができ、本当に勉強になった。先生方、スタッフ型、これからも頑張ってください。本当にありがとうございました!(40代、柔道指導者)
  • 子どもとの付き合い方、教え方など、すべてを見直す時間でした。どんな子でも時間をかけて教えれば必ずできるようになるということを改めて感じました。初めて参加させていただきましたが、全国にはこのことを知らない人がとてもたくさんいると思います。どんな形でもひろめていくべきお話だと思います(20代、柔道指導者)

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