2-2 身体の動きをみるポイント①~姿勢とバランス能力~

発達凸凹の子どもの運動をみるとき、身体のどこをみたらいいのか? ポイントが二つあります。

一つは、姿勢とバランス能力、もう一つは関節の可動域です。今回は、姿勢とバランス能力についてみて言います。

姿勢とバランス能力の重要性

人は、直立歩行で動くことを基本としており、海で泳ぐなどの特別の場合を除き、人の活動は、頭部を水平に保った姿勢で維持して様々な動きを行います。しかし、人は当たり前のように行っていますが、プラモデルのロボットを立たせようとしてもそれが難しいように、二足歩行は、実は、非常に難しい動きです。1996年、ホンダの「ASIMO」が世界で初めてロボットの本格的な二足歩行を実現しましたが、人は、無意識化で、二足歩行を行っています。

 

そもそも、人が動くのためには、身体の外にある情報、そして、身体についての情報、どちらも必要となりますが、その後者については、

①平衡感覚(前庭感):身体のバランスに関する情報
②固有覚:身体がどの位置にあるか、どのぐらいの力を使っているか、などについての情報
③触覚:身体に触れたものの位置や形状、重さなどについての情報

などを通じて情報を得ています。

このように身体についての情報を得ながら、姿勢を保って(東部を水平の状態にした直立二足歩行)、人は活動しており、姿勢の維持する力は人のあらゆる活動の基本となります。

姿勢やバランス能力が低い場合

①様々な動きがうまくできない、ぎこちない、不器用になる

人の体の動きは、姿勢を保った状態から行われることが基本となります。したがって、姿勢を保つ力が足りないと、様々な動きができなくなったり、不器用になったり、思い通りに正確に動くことが難しくなります。例えば、柔道で大外刈りをかけるとき、片足立ちをしましたが、片足で立って姿勢を保持することができなければ、大外刈りをかけることができなくなります。同様に、サッカーでボールをけるときは、片足立ちで立った状態でほかの足を動かしますが、片足で立って姿勢を保持する力が弱ければ、ボールをうまく蹴ることができません。跳び箱、縄跳び、ボール投げなど、あらゆる動きができなくなります。

②静止することができない、多動になる

身体を静止した状態を保つためにも、姿勢を保つ力やバランス能力が必要です。例えば、教室で椅子に座って先生の話を聞く、という動きは、身体を静止した状態で保つ動きですが、姿勢やバランス能力が低いと、このような動きができません。

また、私たちはバランスを崩したとき、例えば、躓いたとき、無意識で、足を前に出たり、手をついたりしますが、同じように、静止した状態を保てないとき、無意識で体がバランスを取ろうとして、身体が動きます。したがって、多動の子どもは、わがままなのではなく、静止した状態を保つことが難しいから、無意識に、動いてしまう、という側面があることを理解する必要があります。

発達障害と測定

発達障害(中枢神経の発達不全)がある場合、不器用さがあることが多いことを触れましたが、それはこの姿勢を保持する力、バランス能力が低いことが根本の原因の一つと考えられます。

この力は、多くの発達検査に含まれている、片足立ち、で測定することができますが、柔道は、指導者は、簡単に容易に把握できます。姿勢やバランス能力が低い生徒は、バランスを崩しやすく、乱取りなどで投げられやすく、転がりやすいからです。

姿勢やバランス能力を高める

どうやったらこの姿勢とバランスを保つ力を向上させられるか、ですが、柔道の稽古は全般的にこの力を向上させることができると思われます。

 

 

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